平松整形外科医院

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院長のつぶやき

2017-03-29

先日受診された椎間板ヘルニアの患者さん70歳代男性について感じたことをお話しします。

この方は明らかに過体重であり、案の定、降圧剤、高脂血症治療剤を服用されていました。体重は今でも徐々に増加中だそうです。過体重がよくないのは認識しているが、うまくいかないとのことでした。そして、今回は腰のヘルニアによる下肢痛(=坐骨神経痛)です。体重があると神経痛にも良いことないのでその旨を伝えました。前医からは薬の服用以外にも体重を落とすために運動するように言われているとのことでした。

しかし神経痛があっては運動もままなりません。運動すると痩せると信じているようでした。実は運動してもなかなか体重減少には結びつかないと説明しましたが、怪訝(けげん)な表情でした。それで、私の実体験を述べさせていただきます。実は今日3/26、雲仙市の小浜町から大村まで43キロメートルをジョグとウォークをしました。6時間かかってきつかったです。体重はスタート時とフィニッシュ時にチェックし0.5kg減っていました。途中の飲食はコンビニのトイレを使わせてもらった後の給水500mlです。夕食後の今、700g増えています。どうでしょう?運動しただけでは減量していなかったことが分かりますよね。普通一日で40km歩くことはあまりないし、がんばってもせいぜい1-2時間でしょう。運動するのは色んな意味で良いことが多いでしょうが、減量にはあまり効果がないと思われます。やはり、食事量を減らすのが一番理にかなったやり方ではないでしょうか。

先ほどの男性の患者さんですが、話をよく伺ってみると、くすりは食事をその前に食べないと飲んではいけないと思い、がんばって(特別食べたいと思わなかったけど)食事し、そして降圧剤を服用していたそうで、最近はその効き方が十分でなくなってきたとおっしゃっていました。この方、今後どうなるか心配ですよね。より多量の薬を服用されるのでしょうか。そして、神経痛だけではなく、過体重からひざ痛が起こるのではないかと心配です。そうなると、運動がますます辛くなりますよ。そういうことをご本人に一応説明しましたが、ご理解してくださったか危惧されます。

いわゆる生活習慣病と骨関節障害がかなり密に関連していることを痛感しながら、平松整形外科は患者さんを診療しているんですよ。このことが、このHPをご覧になる一般の方々に伝わればうれしいと思ってこの文を書きました。

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